フランスのソシエテ・ジェネラルが米国でブロッ クチェーンを活用した初のデジタル債券を発行
ソシエテ・ジェネラルのデジタル債券が米国で発行され、オンチェーン機関金融の新たな章が始まりました。
フランスのSociété Générale(フランス興業銀行)は、米国市場で初となるデジタル債券の発行を成功裏に完了しました。この債券はBroadridge Financial Solutionsが提供するトークン化機能を通じて、Canton Networkブロックチェーン上で発行され、証券型トークンとして登録され、Société Générale傘下でデジタル資産に特化した子会社SG-FORGEが発行を担当しました。買い手は著名なトレーディング企業DRWであり、この債券は短期変動金利債務商品で、金利はSOFR(担保付翌日物調達金利)に連動しています。
これは米国市場における機関投資家向けデジタル証券発行の初期事例の一つであり、Société Généraleのデジタル資産分野における能力が欧州から米国へと大きく拡大したことを示しています。SG-FORGEは2019年から欧州で複数のトークン化債券発行を成功させており、発行からライフサイクル全体の管理までエンドツーエンドのサービスを提供しています。
今回の米国初のデジタル債券はCanton Network上で発行されました。このネットワークはDigital Assetによって最初に開発され、証券のオンチェーン即時移転をサポートしつつ、発行者や登録機関が従来の資本市場の慣行やコンプライアンス要件を引き続き利用できるようにしています。
これらの債券はBroadridgeが新たに導入したトークン化機能を採用した初の証券でもあり、証券をデジタルネイティブな形で発行することで、透明性、トレーサビリティ、決済速度および効率を大幅に向上させます。
BroadridgeとSG-FORGEは、IntellectEUのCatalyst Blockchain Managerを用いて、Canton Networkの分散型相互運用インフラ「Global Synchronizer」上でそれぞれのノードを運用し、今回の米国初のトークン化債券の成功発行を共同で実現しました。これにより、今後さらなる発行や他のユースケースへの道が開かれました。
世界有数のサードパーティ仲介機関BNYが今回の債券の支払代理人を務め、Mayer BrownがSociété Généraleの法務顧問を担当します。
今回の米国市場での成功した取引は、今後のトークン化資産(構造化商品を含む)発行にとって重要な一歩であり、Société Généraleが自社の金融構造化の専門性とSG-FORGEの技術力を活かし、顧客に高付加価値サービスを提供するという強いコミットメントを示しています。
Société Générale-FORGE CEO Jean-Marc Stengerのコメント:
「今回の取引の円滑な完了は、証券トークン化分野における当社の業界リーダーとしての地位を際立たせるものであり、Société Généraleが高度に複雑な法的・規制環境下でも、新しいツールを安全にオンチェーン化できることを証明しています。」
DRW傘下のデジタル資産部門Cumberlandグローバル責任者Chris Zuehlkeのコメント:
「これらの画期的なデジタル債券の発行は、未来の金融を構築するための重要な一歩です。私たちは長年にわたり金融市場のイノベーションを推進してきましたが、トークン化はエコシステム全体に効率性、透明性、より広範なアクセス性をもたらすと信じています。これはデジタルネイティブ資産の導入に対する機関投資家の強い勢いを反映しています。」
Broadridgeデジタルイノベーション責任者Horacio Barakatのコメント:
「パブリックブロックチェーン上で社債のオンチェーン発行を実現することで、発行者とそのパートナーに全く新しい流通チャネルを開拓しています。今回の拡張により、当社のトークン化能力は米国国債からより広範な資産クラスへと広がり、担保やファイナンスのための流動性と実用性を高めます。Broadridgeはオンチェーン資本市場の基盤インフラを構築し、流動性を拡大し、投資家のアクセスを広げています。」
Digital Asset CEO兼共同創業者Yuval Roozのコメント:
「Société Généraleが資本市場のデジタル化を推進したことを祝福します。これは、規制を受ける機関が従来市場と同等の厳格さと信頼のもとで、オンチェーンで実際の金融商品を発行・管理できることを証明しています。今回の発行は、既存の金融システムの成熟した構造とデジタルインフラの透明性・効率性・相互運用性を組み合わせることで、機関や投資家に新たな機会をもたらすことを示しています。」
BNY企業信託責任者Cécile Nagelのコメント:
「市場が求めているのは実現であり、単なるビジョンではありません。私たちの能力によって、Société Généraleのような発行者がイノベーションを現実のものにできます。デジタル債券は効率性をもたらし、新たな市場を開拓し、流動性と資産の移転性を高めます。BNYの信頼できるサービスと運用の信頼性により、私たちは伝統的な市場インフラの堅固な基盤の上に、デジタル市場へのシームレスなアクセスを提供し、金融を再構築しています。」
Société Généraleについて
Société Généraleは欧州トップクラスの銀行の一つであり、約11.9万人の従業員を擁し、62カ国で2,600万人以上の顧客にサービスを提供しています。160年にわたり実体経済の発展を支え、企業、機関、個人顧客に幅広い付加価値のあるアドバイザリーおよび金融ソリューションを提供しています。長期的な信頼関係、卓越した専門能力、独自のイノベーション、ESGの強み、トップクラスの事業ライセンスがグループのコアDNAを構成し、すべてのステークホルダーに持続可能な価値を創造するという根本的な目標に貢献しています。
SG-FORGEについて
SG-FORGEはSociété Généraleグループ傘下の規制を受けたフル機能子会社であり、欧州経済領域でMiFID II投資サービスおよびMiCA暗号資産サービスの提供が認可されており、ACPRより電子マネー発行の認可も受けています。SG-FORGEはMiCA規制に準拠したステーブルコインEUR CoinVertibleおよびUSD CoinVertibleを発行しています。
同社はオープンで安全、機関投資家レベルのデジタル資産取引プラットフォームを構築しており、銀行レベルのセキュリティとコンプライアンスを備え、すべてのデジタルソリューションと資産はCASTオープンソース相互運用・セキュリティ市場モデルに準拠しています。
詳細情報:
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