ソラナ開発者は、ソラナブロックチェーンにおける継続的なネットワーク混雑問題に対処するため、メインネットベータアップデートv1.17.31を リリースした 。

このアップデートは4月12日にリリースされ、3日間のテストを経て、メインネットベータバリデーターによる一般利用が推奨されている。

今回のパッチには、ネットワーク輻輳の一部を改善する機能強化が含まれており、v1.18ではさらに機能強化が行われる。

今回のアップデートで改善される主な内容は以下通り。

    • ステーク状況の可視化：送信されるパケットがステークされているか否かに応じて可視化することで、ネットワーク全体の状況を把握
    • パケット効率の向上：Quicと呼ばれる技術を用いてパケットのデータ量を削減することで、ネットワーク帯域幅を節約し、処理速度を向上
    • データ転送の最適化：BankingStage転送フィルターなどの機能により、データ転送の効率を改善し、ネットワーク全体の処理能力を高める
    • ステーク済みノードの安定化：ステーク済みノードの動作を安定させ、ネットワーク全体の安定性を向上
    • 低ステークノードの扱い：十分なステークをしていないノードは、ネットワークへの負荷を軽減するために非ステークノードとして扱われる
    • デフォルト設定の変更： LocalClusterのデフォルト設定を変更することで、ネットワーク設定をより効率的に運用

    ソラナ開発者のAnza氏は、バリデーターに対して、5％未満の遅延ステークが存在する場合のみ最新のパッチをアップグレードするように求めている。

    ソラナの遅延とは、非アクティブなバリデーターを指し、その割合はオフラインバリデーターの合計ステーク量を表す。したがって、ネットワーク上で非活動的なバリデーターのステークが5%未満である場合にのみ、アップデートのインストールが要求される。

    ネットワーク活動の増加とミームコインの熱狂の中、ソラナネットワークはほぼ一週間にわたり混雑問題に直面し、トランザクションの失敗率は75%に達した。開発者が修正に取り組んでいる間、ソラナの共同創設者は、進行中のネットワーク混雑問題はネットワークの問題ではなく、単なるバグであると述べた。

    ソラナ財団は、現在のネットワーク混雑問題を、ソラナブロックスペースへの大規模な需要と、ネットワーク関連の問題に対処するためのパッチの遅れた実装など、さまざまな要因に起因するとしている。ソラナ財団の戦略リード、オースティン・フェデラ氏はコインテレグラフに対し、開発者は問題を解決するために休むことなく働いているが、ネットワークの需要が開発を上回っていると述べた。フェデラ氏は、エンジニアがメインネットに機能を公開する前に、パッチを準備し、機能をテストするために「ほとんど眠っていない」と付け加えた。