FTXユーザー、破産請求で100万ドル以上を得る予定のヘッジファンドを提訴

元FTX顧客のアレクサンダー・ニコラス・ギエルチックは、2023年11月に破産した暗号通貨取引所での159万ドルの請求をヘッジファンドのオリンパス・ピークに42%の割引で売却しましたが、追加の回収に関する契約を反故にされたとして同社を訴えています。

カリフォルニア州在住の彼は、ニューヨーク南部地区のアメリカ合衆国地方裁判所に木曜日に提出した訴状で、オリンパス・ピークが彼に対して過少支払いを行い、最近FTXの資産再編計画がアメリカの破産裁判官ジョン・ドーシーによって承認された後、100万ドル以上を得ることになっていると主張しています。

訴状によれば、資産再編計画はFTXの顧客に対して、破産時の請求額の129%から146%を法定通貨で返済することが期待されています。オリンパス・ピークは、法定通貨で100%の回収率であれば約67万ドルを得ることができたでしょう。しかし、129%の回収率では、ヘッジファンドは約110万ドルの利益を得ることができ、146%では140万ドルの利益を得ることができます。

割引で売却したにもかかわらず、ギエルチックは、グリニッジ、コネチカットに拠点を置くヘッジファンドとの契約に「超過請求条項」が含まれており、破産からの超過分配に対して同じ割合で追加の回収を受ける権利があると述べています。

ヘッジファンドはしばしば、破産資産の請求を割引で購入し、請求者に迅速な支払いを提供しながら、破産手続きを通じてより大きな回収を待ちます。

「請求が最終的に許可され…請求額を超える金額である場合…買い手は購入率を掛けた超過請求額を支払うことにより、その超過請求額を購入する」と、訴状によれば条項に記されています。

ギエルチックは、破産手続きで請求が額面以上で支払われた場合に備えて、この条項が存在するために売却に同意したと主張しています。しかし、原告の弁護士は、オリンパス・ピークが「彼らの約束を果たすつもりがないことを明確にした」と主張しています。

オリンパス・ピークは、The Blockからのコメントの要請にすぐには応じませんでした。

FTXの破産

FTXは2022年11月に破産を申請しました。取引所のCEOであるサム・バンクマン-フリードは、1年後に7件の刑事告発で有罪判決を受け、そのうち2件はワイヤ詐欺とワイヤ詐欺共謀の罪であり、約25年の懲役刑を言い渡されました。

「ドットコム顧客権利請求」クラスの債権者の約94%が投票を返し、約68億3千万ドルの請求額を代表して再編計画に賛成票を投じたと、The Blockは以前報じました。

しかし、最大のFTX債権者グループの代表であるスニル・カヴリは、資産は破産時のドル価値ではなく、暗号資産として支払うべきだと述べ、計画に批判を寄せました。