相場の逆風に耐えるビットコイン、構造的強さをみせるか ETF流入とCPI発表に注目集まる
マクロ経済の不透明感が広がるなか、ビットコイン(BTC)は金融市場全体と比べて堅調な動きを見せているが、アナリストらはこのトレンドが持続するかどうかを判断するにはなお時期尚早だと警告している。
仮想通貨取引所ビットフィネックスのアナリストは4月23日のマーケットノートで、「現時点では確定的なことは言えないが、今後発表される消費者物価指数(CPI)や、パウエル氏に関連する発言、株式市場の変動をビットコインが乗り越えれば、現在の“一時的なデカップリング”という見方は“構造的転換”に変わる可能性がある」と指摘した。
デカップリングは一時的か、それとも構造的か
ビットフィネックスのアナリストによれば、米国株式に対するビットコインの相対的な強さは「確かに現実味がある」が、まだ構造的なものとは断定できないという。過去にもビットコインは一時的に株式をアウトパフォームした例があるが、その後は再び連動する傾向が見られた。
一部の仮想通貨ウォッチャーからは、ビットコインが株式との相関性を弱め、金のような値動きに近づいているとの見方も出ている。記事執筆時点で、ビットコインの価格は過去30日間で7.68%上昇しており、これに対してS&P500は6.79%、ナスダックは8.14%下落している。
「汚れた洗濯物の中で最も清潔なシャツ」
ビットフィネックスは現在の仮想通貨市場について、「一方でマクロ経済リスクが高まり、他方でビットコインETFへの資金流入が加速している“ハイブリッドな状態”にある」と表現した。
実際、4月22日には1日あたりの現物ビットコインETF流入額が9億1300万ドルに達し、1月末以来最大の流入となった。
ビットフィネックスは「この状況は、ビットコインが“汚れた洗濯物の中で最も清潔なシャツ”であるという立場を強化するものだ」と述べ、ビットコインが価値保存手段として再評価されていることを示唆した。ビットコインの市場支配率(ドミナンス)は2021年末以来の高水準となる64.39%に 達している 。
仮想通貨市場の参加者は、5月13日に発表される4月の米CPIに注目している。3月のCPIは前年比2.4%と、2月の2.8%から低下し、2023年2月以来の低水準を記録していた。
ただ、一部のアナリストはビットコインの上昇が持続するかどうかに懸念を示している。
10xリサーチのリサーチ責任者マーカス・ティーレン氏は、「ステーブルコインの発行指標がまだ高水準に戻っていないことを踏まえると、現在のビットコインラリーの持続性については慎重な見方を維持している」と 述べた 。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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