アルゼンチン裁判所、LIBRA詐欺事件でミレイ大統領の財務記録開示を命令
アルゼンチン裁判所がLIBRA詐欺事件でミレイ大統領の財務記録開示を命令
アルゼンチンの連邦裁判所は、仮想通貨ミームコイン「Libra」に関連する詐欺およびマネーロンダリング(資金洗浄)疑惑の調査において、ハビエル・ミレイ(Javier Milei)大統領とその妹カリナ・ミレイ(Karina Milei)氏の財務記録の開示を 命じ た。
判事マリア・セルビニ(María Serivini)は中央銀行に対し、両名の口座情報を含む金融取引記録の提供を要請しており、調査対象は2023年までさかのぼる。
Libraコインは「 Pump.fun 」プラットフォームで発行されたミームトークンで、正当なプロジェクトではなく、価格を人為的に釣り上げて売り抜ける「ポンプ・アンド・ダンプ」型の詐欺と見なされている。
ミレイ大統領は2025年2月14日、自身のXアカウントでLibraについて言及。これにより多くの注目を集めたが、その後コインの価格は急落し、多数の投資家が損失を被った。現在までに25人が被害を訴えている。
被害者側弁護士のニコラス・オスズト(Nicolás Oszust)氏は、調停を「説明責任の重要な一歩」と評価している。一方で、ミレイ氏とカリナ氏は裁判所が指定した調停セッションに出席せず、批判を浴びた。出席したのは共犯とされるYouTuber、マヌエル・テロネス・ゴドイ(Manuel Terrones Godoy)氏の弁護士のみだった。
空のバッグと貸金庫、監視カメラで動向を確認
連邦警察によると、共犯とされる実業家マウリシオ・ノヴェリ(Mauricio Novelli)の母親と妹が2月17日、空のバッグを持ってブエノスアイレスの銀行に入り、退出時には明らかに膨らんだ状態で出てきた様子が監視カメラで確認された。
映像と一致する貸金庫の不正使用も確認されている。Libraの暴落から1営業日後の出来事とされ、関係者の預金口座を後日捜索した際には既に残高が空であったという報告もある。この映像が事実であれば、マネーロンダリングの物的証拠となる可能性がある。
今回の命令では、カリナ・ミレイ氏を含む一族の財務情報も対象となっており、Libraの開発や販売に関与した複数の人物に対する資産凍結措置も実施された。今回の調査は、ミレイ大統領就任後、初めて財務情報に対する直接的な法的措置となる。今後も仮想通貨を巡る政治家の関与や影響力に対する監視が強まるとみられる。
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