元バイナンス幹部ウラジミール・スメルキス氏、仮想通貨詐欺容疑で逮捕
ロシア当局がスメルキス氏を拘束、ブルムからも事実上離脱
仮想通貨取引所 バイナンス の元ロシア地域責任者であり、分散型取引プラットフォーム「 Blum (ブルム)」の共同創業者でもあるウラジミール・スメルキス氏が、仮想通貨詐欺に関連する容疑でロシア当局により逮捕された。
スメルキス氏の逮捕が報道された直後、Blumの公式X(旧Twitter)アカウントが声明を発表し、同氏がプロジェクトから完全に離脱したことを明らかにした。
詐欺容疑の背景とBlum側の対応
ロシア当局は、スメルキス氏を詐欺容疑で拘束。モスクワの裁判所は捜査中であることを理由に、速やかに拘留を承認している。
スメルキス氏はロシア刑法第159条(大規模詐欺)に基づき捜査を受けており、有罪となれば2年から12年の懲役刑が科される可能性がある。容疑は、同氏が関与していた過去の仮想通貨投資プロジェクト「The Token Fund」と「Tokenbox」に関連しており、ロシア国内の複数メディアは、これらによって投資家が総額約1,500万ドル(約21.7億円)の損失を被ったと報じている。
Blum側は、「本件はプロジェクトの現在の運営とは無関係であり、開発や計画に影響はない」と声明を発表。スメルキス氏は法的整理が完了するまでプロジェクトから離脱する形となる。
一方で、BLUMトークンのエアドロップをめぐる動向が注目されている。プロジェクトは第3四半期のトークン上場を示唆しており、ユーザーはドロップゲームで貯めたポイントをトークンと交換することを期待していた。
しかし、今回の逮捕を受けた後もプロジェクトチームからエアドロップに関する明確な説明がなく、コミュニティでは不満と不安が高まっている。一部ユーザーは「Blumはユーザーに対して説明責任を果たすべき」とX上で訴え、仮想通貨インフルエンサーのRK Gupta氏も「エアドロップなし。アップデートなし。ただ沈黙しているだけ。全て無駄だったのか?」と懸念を表明している。
🚨 Blum co-founder arrested in Russia 🚨
We tapped every day for that airdrop. Now the co-founder is gone?Vladimir Smerkis was arrested for fraud.
The team says he’s no longer part of $BLUM .
No airdrop. No updates. Just silence.
Was it all for nothing? #BLUM #Crypto pic.twitter.com/pQhwjGa8gG
— RK Gupta (EarnWithRK) (@earnwithrk) May 18, 2025
スメルキス氏の経歴と業界への影響
スメルキス氏はかつて、バイナンスのロシアおよびCIS(独立国家共同体)地域のゼネラルマネージャーを務めていたが、2023年9月に他の幹部2名とともに退任。バイナンスが規制当局からの圧力にさらされる中、短期間に11人以上の幹部が退任するなど、当時の混乱の一端を象徴する出来事だった。
その後、同氏はDeFi(分散型金融)分野へと軸足を移し、トークンレスのDEX(分散型取引所)としてBlumを共同創設。一定の注目を集めていたが、今回の逮捕によって、プロジェクトへの信頼性や今後の展開にも影を落とす形となった。とはいえ、Blumのチームは「運営体制に変更はない」と強調しており、今後の動向に注目が集まっている。
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