元日銀審議委員の政井貴子氏：トランプ関税が日銀の利上げサイクルを停止

元日本銀行政策委員の正井貴子氏は木曜日、米国のトランプ大統領による関税措置により、日銀の利上げサイクルはすでに終焉を迎えた可能性があると述べました。これは、輸出への打撃が予想される中で、今後の利上げの可能性が急速に低下しているためです。現職の政策担当者とも密接に連絡を取っている正井氏は、米国の通商政策を巡る不透明感が世界経済に大きな混乱をもたらしており、日本の輸出、生産、賃金上昇、消費に悪影響を及ぼす可能性があると指摘しました。自動車産業が日本経済で大きな役割を果たしていることから、米国の自動車関税は特に深刻な打撃となります。彼女は「日本経済の本当の試練は2026年に訪れるかもしれない」と述べ、米国の関税の影響が6カ月から12カ月後に現れ始めるとしています。「日本銀行は当面、利上げができない状況が続く可能性がある」と語りました。（Jin10）