仮想通貨市場が保ち合いの状況にある中、ビットコイン(BTC)が史上最高値を更新するのか、それとも再び10万ドルを割り込むのかをめぐって、ユーザーの意見が二分している。

仮想通貨アナリストのマシュー・ハイランド氏が20日に Xで実施したアンケート では、「ビットコインの次の値動きは9万4000ドルか、それとも11万4000ドルか」との問いに対し、約1300票のうち50.2%が「9万4000ドルへの下落」、49.8%が「11万4000ドルへの上昇」と回答し、意見が拮抗した。

横ばい相場が市場心理に影を落とす

コインマーケットキャップのデータ によると、ビットコインは現在10万4522ドル付近で推移しており、ここから9万4000ドルに下落すれば約10%の下落、11万4000ドルまで上昇すれば約9%の上昇となり、5月22日に記録した過去最高値11万1940ドルを更新することになる。

ビットコインが最後に9万4000ドルをつけたのは5月6日で、その2日後の5月8日には、3カ月ぶりに10万ドルを回復していた。

ビットコイン 再び10万ドル割れか?それとも最高値更新か? 強気・弱気が拮抗する中で相場は保ち合い続く image 0 Bitcoin is down 2.09% over the past 30 days. Source: CoinMarketCap

また、6月11日には一時11万ドルを回復し、最高値更新への期待が高まったものの、6月13日にイスラエルがイランへの空爆を開始したことが引き金となり、ビットコインは10万3000ドルまで 下落した 。

以降も緊張は続いており、米国のトランプ大統領はイランに対し「無条件降伏」を要求し、最高指導者のハメネイ師を名指しで 威嚇する など、地政学的リスクが市場に重くのしかかっている。

こうした情勢を受け、6月20日時点の仮想通貨の 恐怖強欲指数 は、前回の「強欲」から「中立」へと転じ、スコアは100点中54となった。

金融市場全体でも動意薄

仮想通貨市場に限らず、株式市場にも停滞感が広がっている。

グーグルファイナンスのデータ によれば、米SP500指数は6月18日までの過去5営業日で0.48%下落し、方向感を欠いている。

一方、マイケル・セイラー氏率いるストラテジー(MSTR)の株価も同期間で2.43%下落、過去30日間では10.74%下落している。

ただし、米国の現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)には引き続き資金流入が見られ、6月18日には3億8830万ドルの流入があり、8営業日連続で新たな資本が 流れ込んでいる 。

ビットコインに弱気市場はもう来ないのか?

マイケル・セイラー氏は6月10日、「ビットコインに弱気市場はもう戻ってこない」と 発言している が、他の専門家たちは慎重な見方を崩していない。

仮想通貨トレーダーの レクト・キャピタル氏 は、「今回の強気市場が終われば、かなりの確率で次の弱気市場が訪れる」と警告している。

また、一部のアナリストは、2025年第3四半期にはビットコインが13万ドルから13万5000ドルの範囲で推移すると 予測しており 、さらなる上昇に賭ける声も根強い。

ビットメックス共同創業者のアーサー・ヘイズ氏も、「今年末までにビットコインは25万ドルに達する」と強い期待を 示している 。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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