Pendle( PENDLE )は、Ethena( ENA )との新たな統合を受けて過去24時間で27%超上昇した。この提携により、PendleのプリンシパルトークンとAaveの借入市場を活用した高利回り戦略が可能となり、ユーザーはUSDeなどのステーブルコインをループ運用し、最大8.8%の固定利回りを得ることができる。新設プールに資本が流入する中、ENAとPENDLEはともに急騰し、クジラやトレーダーの関心を集めた。もっとも、オンチェーンデータは次の上昇局面がすぐには訪れない可能性を示しており、買い手は再上昇前に割安なエントリー機会を得られる可能性がある。
クジラがENAループ稼働後に260万ドル分のペンドルを蓄積
ENAとの提携発表直後から、クジラの動きが活発化した。過去24時間でクジラは PENDLEの保有量 を11.08%増加させ、総保有量は513万トークンに拡大。これは新たに約51万3,000トークンを取得した計算で、現行価格では260万ドル以上に相当する。
こうした買いは上昇開始前から進んでおり、過去7日間を通じてクジラが積極的にPENDLEを取得していたことがわかる。今回の上昇が単なるセンチメントによるものではなく、大口資金の実需が下支えしていたことを裏付ける。
クジラの関心再燃の背景には、EthenaのUSDeとPendle、Aaveを組み合わせた戦略利用の拡大がある。このループ戦略では、ユーザーがA AaveでUSDeを借り 、Pendleに預け入れることで借入コストを上回る固定利回りを確保でき、利益が得られる構造となっている。
資本流入に伴い、Pendleの総ロック価値(TVL)やプロトコル手数料は増加。こうした活動の活発化がクジラの買いを誘発し、Pendleの利回り商品に対する根強い需要が今後のトークン上昇を支えるとの見方もある。
ただし、取引所データでは24時間ベースでPENDLEのリザーブがわずかに増加しており、取引所送付トークンが小幅に増えている。これは大きな警戒シグナルではないが、特にクジラの蓄積が続く中、短期的な利益確定や統合局面入りの兆候として注視が必要だ。
トークンのテクニカル分析と市場の最新情報: このようなトークンのインサイトをもっと知りたい方は、編集者ハーシュ・ノタリヤのデイリー暗号資産ニュースレターに こちら から登録を。
ペンドルの価格動向とRSIが次のブレイクアウト前の短期的な冷却を示唆
PENDLEの価格は上昇チャネル内を維持しており、主要な抵抗を突破して現在5.23ドル前後で推移。勢いが持続すれば、次のターゲットは5.88ドルで、現水準から約12%の上昇余地がある。
しかし、構造は上昇傾向にあるものの、勢いはやや冷めているかもしれない。
もっとも、価格構造は上昇傾向にあるものの、モメンタムはやや鈍化している可能性がある。 PENDLE価格は 7月22日から8月8日にかけて価格は高値を更新したが、RSI(相対力指数)は低い高値を形成し、軽度の弱気ダイバージェンスを示した。これは買い圧力が一時的に後退していることを示唆するもので、RSIは依然として売られ過ぎ圏には達しておらず、一般的に次のブレイクアウト前に見られるパターンである。
このため、短期的には統合フェーズを経てから再上昇に転じる可能性が高い。注目すべきサポート水準は5.03ドルと4.74ドル。このレンジへの下落は上昇シナリオを否定するものではなく、むしろ再上昇前のエントリーポイントを提供する可能性がある。
一方、PENDLEが5.27ドルを明確に突破すれば、短期調整の可能性は後退し、上昇は抵抗をほとんど受けずにより高い水準へ拡大する公算が大きい。