主なポイント
- 元ホワイトハウスCrypto CouncilエグゼクティブディレクターのBo Hinesが、新たな米国規制下のステーブルコインイニシアチブを率いる。
- USATは完全に米ドルで裏付けられ、Anchorage Digitalを通じて発行され、Cantor Fitzgeraldがリザーブカストディアンを務める。
- Tetherの既存のUSDTは、約5億人のユーザーと1,695億ドルの時価総額で市場を支配している。
Tetherは、「米国市場に特化し、アメリカの規制基準をサポートする」ことを目的とした新しいステーブルコイン「USAT」を発表した。これは、元ホワイトハウスCrypto CouncilエグゼクティブディレクターのBo Hinesの指導の下で行われる。
Hinesは8月中旬にアドバイザーとして同社に参加した。9月12日のプレスリリースによると、彼は現在Tether USATのCEOとしてUSATプロジェクトを率いる。Hinesは公式声明で、新しいステーブルコインの開発を開始しており、「アメリカのグローバル経済における役割を強化するために設計された、米国規制下のドル裏付けステーブルコインの創出」に注力していると述べた。
同社はUSATのローンチ予定日については明らかにしていないが、新しいステーブルコインは「GENIUS Act準拠」であり、同社独自のHadronリアルワールドアセット・トークナイゼーションプラットフォームを活用することを発表した。また、完全に米ドルで裏付けられる。USATはAnchorage Digital銀行によって発行され、Cantor Fitzgeraldがステーブルコインの指定リザーブカストディアンおよび優先プライマリーディーラーを務める。
USDTは5億人のユーザーで市場を支配
プレスリリースによると、TetherのUSDTステーブルコインは現在、約5億人のユーザーに利用されている。CoinMarketCapのデータによれば、USDTの時価総額は約1,695億ドルである。これは時価総額で最大のステーブルコインであり、Circleが次点で、記事執筆時点で時価総額は723億ドルとなっている。
X.com上の公式USATアカウントは2023年に作成されており、同社が少なくとも数年前から新しいステーブルコイン、または類似名称のプロジェクトを視野に入れていたことを示している。しかし、最初の投稿は2025年9月12日まで行われなかった。
現時点では、USATの公式ローンチ日や、リリース後の利用可能地域に関する制限があるかどうかについては発表されていない。
