ビットコインETF、12億ドル流出｜ソラナは大幅流入で独り勝ちか

米国の暗号資産（仮想通貨）市場は11月7日までの週、主要ETFの資金動向に明暗が分かれた。

現物ビットコインETFから12億ドル、イーサリアム現物ETFから5億770万ドルが流出した。

一方、ソラナETFには1億3660万ドルが流入し、独り勝ちの様相を呈している。

市場全体が調整局面を迎える中、資金の流れは新たな方向性を示し始めた。

ビットコインETF、週間12億ドルの大量流出

米国のビットコインETFは2025年8月以来、週間で最大の流出額を 記録した。

特に11月5日には1日で約5億7800万ドルという大規模な資金が引き揚げられ、市場に衝撃が走っている。

フィデリティのFBTCから3億5700万ドル、アーク＆21シェアーズのARKBから1億2800万ドルの流出があり、全体の流出を主導した。

イーサリアムETFも同様の傾向を示し、ブラックロックのETHA ETFから1億1100万ドルが流出している。

この資金流出と連動し、仮想通貨の価格も下落した。

ビットコイン価格 は週間で5%下落し10万ドルを割り込み、イーサリアム（ETH）は10.86%の下落を記録している。

米連邦準備制度理事会（FRB）のパウエル議長によるタカ派的な発言が市場の不安を増大させ、投資家のリスク回避姿勢が強まった。

また、11月8日で38日目に入った連邦政府機関の閉鎖も懸念材料となっている。

過去の例では、政府閉鎖は仮想通貨市場の底値形成と重なることが多い。

しかし7日には回復の兆しも見られ、ビットコインETFは2億4000万ドルの純流入を記録し、6日間続いた流出の流れを止めている。

ブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラストがこの回復を牽引し、投資家の信頼が一時的に回復した。

ソラナは唯一の勝者、今後も資金流入が継続

対照的に、 将来性が高いソラナ（SOL） のETFは市場の逆風をものともせず、同週に1億3660万ドルの純流入を記録した。

ビットワイズのソラナ・ステーキングETF（BSOL）は、ローンチ初期段階で7000万ドルの資金流入に貢献している。

ソラナETFは10月28日にサービスを開始し、初日には1500万ドルの流入を報告。

その後も需要は堅調に推移し、11月1日時点で初週の流入額は4億1700万ドルに達した。

ブルームバーグのエリック・バルチュナスETFアナリストは「非常に印象的で良い兆候」と評価している。

ソラナETFへの資金流入は8日連続で継続しており、11月3日には1日の流入額が7000万ドルに達する記録的な水準となった。

この堅調な流入は、ソラナの高速トランザクション処理能力と低コスト、そしてステーキング報酬が機関投資家を引き付けている証拠だ。

2600万ドル調達の次世代プロジェクトが浮上

市場の不確実性が高まる中でも、仮想通貨の根幹を成す技術革新への期待は揺らいでいない。

投資家の一部は、市場の次の成長を牽引する可能性を秘めた基礎技術に焦点を当てたプロジェクトへと目を向けている。

特に注目されているのが、ビットコインの潜在能力を解放することを目指すレイヤー2ソリューション Bitcoin Hyper（HYPER） だ。

ビットコインが長年抱えてきた取引速度や手数料の問題を、ソラナの高速なアーキテクチャを活用して解決することを目標に掲げている。

仮想通貨プレセール では、既に2600万ドル以上を調達。

現在の価格は約0.013ドルと低い水準にあるが、一部のアナリストは爆発的な成長ポテンシャルを秘めていると指摘する。

ビットコインのスケーラビリティ、AIとの連携の可能性、そしてソラナエコシステムとの統合といった、現在の市場で最も注目されるテーマを融合させている。

Bitcoin Hyperは、今後のアルトコインシーズンにおいて中心的な役割を果たす可能性がある。

市場全体が方向性を模索する今こそ、こうした次世代の礎となりうるプロジェクトの動向に注目する絶好の機会と言える。