主なポイント
- Clear Streetは、企業価値が100億ドルから120億ドルになる可能性のある上場準備を進めている。
- Goldman Sachsがこの公開を主導する見込みで、早ければ1月にも上場が実現する可能性がある。
- このブローカーは、StrategyやTrump Mediaを含む、crypto-treasury主導の株式取引の主要な引受業者となっている。
ニューヨークの金融サービス企業であるClear Streetは、crypto-treasuryサービスの引受業者として、早ければ来月にも上場を計画している。この動きにより、急速に拡大する同ブローカーの企業価値は100億ドルから120億ドルとなり、ウォール街でcryptoに直接関連した企業バランスシート戦略に結びつく最も重要な市場デビューの一つとなる可能性がある。
Clear Streetの上場は1月以前には実現しない見込みだが、Financial Timesは12月5日、Goldman Sachsがこの公開を主導する立場にあると報じた。
2018年に設立されたClear Streetは、過去1年間で米国で注目を集めたcrypto-treasuryモデルの最も著名な受益者の一つとなった。Trump政権下で規制当局の姿勢が軟化したことにより、米国の上場企業の間でBTCへの需要が急増した。BitcoinTreasuries.netによると、上場しているBitcoin企業上位100社は、2023年12月6日時点で約1,062,021BTC(約940億ドル相当)を取得している。
Michael Saylorが率いるIT企業がこのトレンドを牽引し、2020年から負債と株式で数十億ドルを調達し、SaylorTrackerによれば過去最高の650,000BTCの準備金を蓄積した。
Clear Streetは、StrategyやTrump Media & Technology Groupのオファリングを含む、主要なcrypto treasury取引を引き受けてきた。同社のウェブサイトによると、今年だけで株式、債券、M&A取引で約910億ドルを助言または引受している。著名なcryptoアナリストAnthony Pomplianoや元大統領候補Vivek Ramaswamyなど、著名な顧客も名を連ねている。
crypto-treasury株は、デジタル資産がピーク時の評価額から下落したことで圧力を受けている。Strategy(MSTR)の株価も過去6か月で60%下落した。主要な株価指数ベンチマークからの上場廃止の懸念がある中、CEOのPhong LeeはCNBCに対し、同社は2065年までBTCを売却するリスクはなく、株主への配当義務を果たす能力は損なわれていないと強調した。
Clear Streetの今後の上場は、2026年に向けて米国連邦準備制度の政策やその他のマクロ経済的なボラティリティリスクが不透明な中、crypto-treasuryモデルに対する投資家の関心を試すことになる。


