リップル社、OCCから米国信託銀行設立の条件付き承認を取得

リップル社が米国信託銀行設立の条件付き承認を取得

OCC（米国通貨監督庁）はリップル（Ripple）社に対し、米国における信託銀行設立の予備承認を付与した。

HUGE news! @Ripple just received conditional approval from the @USOCC to charter Ripple National Trust Bank. This is a massive step forward – first for $RLUSD , setting the highest standard for stablecoin compliance with both federal (OCC) & state (NYDFS) oversight.

To the…

— Brad Garlinghouse (@bgarlinghouse) December 12, 2025

リップル社は、米国における国営銀行としての業務運営の条件付き承認を取得。このニュースを受け、スチュアート・アルデロティ（Stuart Alderoty）CLO（最高法務責任者）氏は、承認取得は長年にわたる規制準備の成果だと述べた。また、同社のブラッド・ガーリングハウス（Brad Garlinghouse）CEO（最高経営責任者）は、銀行業界からの反発を受け、連邦政府による監督の必要性を改めて指摘したうえで、RLUSDステーブルコインにとって大きな前進だと述べている。

OCCは今回の承認が業務開始を認可するものではないと釘をさす

同CLOはXのインタビューで、この条件付き承認は同社が創業以来、デジタル資産にどのように取り組んできたかを示すものだと述べている。

これまで同社は、法的枠組みに則り事業運営をしながら、実際の金融ユースケースに結びついた製品の開発に注力。今回の承認は、ステーブルコインに関する米国の規制エコシステム、なかでもGENIUS ACT（一般法務委員会）の最近の変更を受けたもので、今回の決定により、リップル社のステーブルコイン事業は、より明確な連邦規則の下、長期的な事業運営が可能になる。

一方でOCCは、今回の承認は同銀行の業務開始を認可するものではないと主張。また、銀行監督当局は、リップル社が一定の条件を満たせば、リップル社は、連邦法に基づく最終承認を受ける前に、すべての開業前要件を満たす必要がある。OCCは、暫定的な状況の変化により必要であれば、承認を変更、停止、取り消しが可能だと述べた。なお、リップル社が一定の条件を満たせば、現在監督下にある約60の国立信託銀行に加わることになる。

OCCは計5社に承認

同CEOは、OCCとNYDFS（ニューヨーク州金融サービス局）の両方による監督を指摘し、リップル社の申請は、仮想通貨関連企業が従来の金融機関に適用されるのと同じ規制基準を満たすことができることを示していると述べた。

プレスリリース により、同社の国営信託銀行設立認可申請に対して条件付き承認を与えた5社のうちの1社であることが判明。今回の決定は、OCC（証券取引委員会）が最近発表したガイダンスに基づくもので、国立銀行が特定の低リスクの仮想通貨取引が認められており、銀行はバランスシート上に資産を保有することなく仮想通貨取引仲介業者として活動ができる。

今回の発表で注目しておきたいのは、OCCがUSDC発行会社CircleによるFirst National Digital Currency Bankの申請も条件付きで承認したほか、BitGo、Fidelity、Paxosによる国営信託会社から国立信託銀行への転換申請も条件付きで承認した点だ。