大手投資銀行が自社ブランドで参入、市場構造に変化も
米大手投資銀行モルガン・スタンレーが1月6日と7日、米証券取引委員会(SEC)に対してビットコイン、イーサリアム、ソラナの3つの仮想通貨ETFを申請しました。これまで他社の商品を販売する窓口だった同社が、自社ブランドの商品提供へと舵を切った形です。
注目すべきは、イーサリアムとソラナのETFにステーキング機能を組み込んだ点でしょう。
獲得した報酬は現金で配当されず、ファンドの価値に上乗せされる仕組みになっています。投資家は複雑な技術的操作を避けながら、ネットワークから得られる報酬を受け取れるわけです。単に価格に連動するだけでなく、利回りも狙える商品に進化したと言えます。
申請のタイミングも見逃せません。2026年1月の最初の2営業日で、米国のビットコイン現物ETFには12億ドル以上が流入しました。特に1月5日だけで6億9700万ドルが流入し、2025年10月以来の大きな動きとなっています。新年度に入って機関投資家の資金配分が活発になっており、アナリストは年間1500億ドルの流入ペースと試算しています。モルガン・スタンレーはこの波に乗って、自社商品で需要を取り込む狙いです。
ソラナは12%急騰、投資対象として認知広がるか
申請の報道を受けてソラナ(SOL)は12%上昇し、139ドルから142ドル付近まで値を伸ばしました。大手投資銀行がソラナ商品を申請した事実は、この資産が投資に適した「商品」として認められつつある証拠と市場は受け止めています。
ただし、SECが実際に承認するかは別問題です。過去の規制姿勢との整合性が問われるでしょう。
同社は約6.4兆ドルの顧客資産と1万5000人を超えるアドバイザー網を抱えています。既存顧客の資産を自社ETFに移すだけで、巨額の運用残高を確保できるのが強みです。これまで外部に流れていた手数料を自社に取り込む「賢い戦略」とブルームバーグのアナリストは評価しています。2026年は、大手金融機関が仮想通貨市場を本格的に取り込む転換点として記憶されるかもしれません。

