東証グロース上場のTORICOは、約1億円分のイーサリアムを追加購入。累計保有額は約2億円となり、ステーキングによる収益化を目指す。

「漫画全巻ドットコム」を運営する株式会社TORICOは8日、イーサリアム(ETH)の追加購入を明かした。

同社はこの日、202.6939 ETHを取得。取得金額は9999万9978円で、1ETHあたりの平均取得単価は49万3354円だった。

今回の追加取得により、同社の累計保有量は419.5195 ETHとなった。累計の取得金額は約2億円に達し、平均取得単価は47万6736円となっている。

日本一のイーサリアム運用会社へ

同社は2025年12月25日に初めてイーサリアムを購入しており、今回が2回目の取得となる。当初はビットコイン(BTC)の保有を計画していたが、戦略を変更した。

イーサリアムを戦略的に保有し運用することで、株主価値の最大化を図る方針だ。同社は「日本一のイーサリアム運用会社」を目指すと宣言している。

この動きの背景には、ゲーム開発を手掛けるMint Townとの資本業務提携がある。この提携により、TORICOは第三者割当増資などで約4億7000万円を調達する計画だ。

調達資金はすべてイーサリアムの購入に充てられる予定。Mint TownのファンドがTORICOの議決権の23.36%を取得し、筆頭株主となる見込みだ。

経営陣は現在の市場価格が購入に適していると判断した。そのため、資金調達の完了を待たずに自己資金2億円を先行して投入し、買い増しを行った。

迅速な意思決定により、有利な価格での取得を目指している。市場環境を見極めながら、機動的に資産配分を進める姿勢を示した。

Mint Townの國光宏尚CEOは、イーサリアムへの注力を「Treasury 2.0」への進化と表現。単に保有するだけでなく、ステーキングによってキャッシュフローを生み出せる点を評価している。

これは資産を積み上げる「貯める財務」から、資産自体が収益を生む「稼ぐ財務」への転換を意味する。ステーキング報酬を得ることで、保有期間中も利益を創出できる。

今後のETH購入計画

TORICOの主力である電子書籍事業は、ヒット作への依存度が高く構造的な課題を抱えている。2026年3月期は1億3400万円の営業赤字が予想されており、新たな収益源の確保が急務だった。

同社はイーサリアムのステーキング運用で得た利益を既存事業に再投資する方針だ。これにより企業価値の向上を図り、事業基盤の強化につなげるとしている。

今後の購入計画として、最大で8億2100万円をイーサリアムに充てる予定だ。これには新株予約権による調達資金や自己資金、新株式発行による資金が含まれる。

新株予約権による追加の1億4500万円については、2027年1月以降に充当される計画となっている。

長期的な視点で仮想通貨長期保有を前提としたイーサリアムの保有残高を積み増していく考えだ。

市場からの注目も高く、購入方針の発表後には株価が急騰し、ストップ高を記録する場面も見られた。投資家からは、期待の仮想通貨関連株として注目されている。

同社は、日本で最も信頼されるイーサリアム保有企業としての地位確立を目指している。