仮想通貨の世界、とりわけビットコイン(BTC)を使った送金や取引を行う上で、絶対に知っておきたい概念の一つが「confirmations(コンファメーション)」です。ご自身が受け取ったビットコインが“本当に確定した”とみなせるには何度の確認が必要なのか?そもそもこの確定の仕組みはどのように機能しているのでしょうか?ブロックチェーンの基礎から、実際の取引に役立つ知識、さらには利用者が安心してビットコインを使うためのポイントまで、詳しく解説していきます。
ビットコインの送金や取引時に必ずと言ってよいほど目にする「confirmations(確認数)」ですが、これは新しいトランザクション(取引)がビットコインネットワーク上で何回“ブロック”に記録されたかを示すものです。たとえば「3 confirmations」とあれば、その取引が3つの新しいブロックに記録された=3回承認されたという意味です。
ビットコインは分散型ネットワーク上で動くため、一度送信された取引が即座に確定(ファイナリティ)するわけではありません。取引情報はまず「未承認トランザクション(mempool)」で待機し、次のブロック生成のタイミングでブロックに記録されることで「1 confirmation」となります。その後、さらに新たなブロックが追加されるごとに確認数が増え、改ざんが極めて困難になっていきます。
ビットコインのホワイトペーパーでサトシ・ナカモトは、“十分な安全を確保するためには複数回のブロックで承認された後にトランザクションを最終的とみなすべき”と述べています。業界で一般的に「6 confirmations(6回承認)」を基準とするのはこの慣例に基づき、過去に51%攻撃(マイナーがネットワークの過半数のハッシュパワーを持ち、不正に取引を覆す)を防ぐための指標として定着しました。
6回のブロックが積み重なることで、過去の取引内容の改ざんは理論上非常に非現実的となり、ユーザーや取引所も「確定」と認める傾向にあります。
ビットコインを誰かに送信すると、その情報はネットワークにブロードキャストされ、「未承認トランザクション」としてmempoolに保存されます。
マイナーによる新しいブロックの作成時、トランザクションが選ばれ、ブロックに含まれることで「1 confirmation」となります。通常、ビットコインのブロック生成は約10分ごとです。
ブロックチェーン上にさらに新たなブロックが積み重なるたび、送金されたトランザクションは“過去の記録”として鎖の奥深くに入り、ネットワーク全体でより強固に承認されていきます。
ブロックチェーンは1つ1つのブロックがハッシュで繋がれており、新たなブロックが追加されるごとに過去の記録の書き換えコストが指数関数的に上がります。これが「複数回のconfirmation」の最大のメリットです。
たとえばコーヒー1杯の支払いなら1回のconfirmationでも充分かもしれませんが、高額決済やビジネス用途なら追加の確認数が安全のために求められます。この判断は金額・状況・リスク許容度によって変わります。
ビットコインの確定・承認の仕組みを知れば知るほど、その背後にある数学モデルや分散型技術の奥深さに驚かされることでしょう。確認数はビットコインの安全性と信頼性の基準となり、分散型の仕組みに基づく“新しい信用”を構築しています。これから仮想通貨の世界に飛び込む方も、すでにデジタル資産を運用中の方も、常にトランザクションの「confirmations」を意識して、安全で快適なビットコインライフを送りましょう。
私は Cyber Fusion です。ブロックチェーンの基盤技術と異文化間の技術伝播に専念するギークです。英語と日本語に堪能で、ゼロノウレッジプルーフやコンセンサスアルゴリズムなどの技術的な詳細を深く分析するだけでなく、日本の暗号資産規制政策や欧米の DAO ガバナンスのケースについても両言語で議論することができます。東京で DeFi プロジェクトの開発に携わり、その後シリコンバレーで Layer 2 の拡張性ソリューションを研究しました。言語の壁を打ち破り、最先端のブロックチェーン知識を分かりやすく世界の読者に届けることを目指しています。