スタンダードチャータードがFRBの利下げ予想を50bpsに倍増、暗号資産市場は強気ムード
暗号資産市場は、今月米連邦準備制度理事会(Fed)によるさらなる金融緩和への期待から、投資家の間で楽観ムードが再燃しています。
9月8日のReutersの報道によると、Standard Charteredは、Fedが9月の政策会合で利下げ幅を従来予想の25ベーシスポイントから50ベーシスポイントに引き上げると見込んでいます。
労働市場データの弱さがFedの見通しを変化させる
この期待の変化は、8月の非農業部門雇用者数がわずか22,000人増にとどまり、予想の75,000人を大きく下回ったこと、失業率が4.3%に上昇し、15か月ぶりのレンジを突破したことを受けてのものです。Standard Charteredは、労働市場が「6週間足らずで堅調から軟調に転じた」とし、より積極的な利下げの可能性が開かれたと述べています。
Bank of Americaも予測を修正し、9月と12月にそれぞれ0.25ポイントずつの利下げを見込んでいます。ただし、Standard Charteredは、9月の利下げが一時的なものとなる可能性があるとし、「粘着性の高いインフレと財政緩和」が今年の追加利下げを制限する可能性があると指摘しています。
市場は現在、次回の連邦公開市場委員会(FOMC)会合での利下げをほぼ確実視しており、トレーダーは9月17日のFed議長Jerome Powellの発言に注目しています。
利下げ期待で暗号資産市場のセンチメントが上昇
デジタル資産にとって、金融政策の緩和見通しは強気のセンチメントを後押ししています。低金利はイールドカーブを急勾配にし、借入コストを下げるため、Bitcoin(BTC)や他のリスク資産にとって好条件となります。
この楽観ムードはデリバティブ市場にも表れているようです。2025年12月のコールオプション需要が高まる中、Bitcoinオプションの未決済建玉が増加しています。このポジショニングは、トレーダーがマクロ経済環境によってBitcoinが新高値を更新する可能性に自信を持っていること、さらなる上昇を見込んでいることを示唆しています。
利下げを巡る議論は、Fedの独立性に対する懸念が広がる中で行われています。司法省が最近、Fed理事Lisa Cookに対する住宅ローン詐欺疑惑に関連した召喚状を発行したためです。この監視強化は、Fedの政策運営の方向性にさらなる疑問を投げかけています。
流動性の改善とリスク選好の回復が見込まれる中、投資家はFedの9月決定を暗号資産市場の次のモメンタムのきっかけと見なしています。
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